テイクパーツファクトリー

現場から見える「精度」と「流れ」—テイクパーツファクトリーのものづくり

2025/3/15 · テイクパーツ編集部

現場から見える「精度」と「流れ」—テイクパーツファクトリーのものづくり
製造業の世界で「精度」は当然の前提でありながら、実際に安定して出し続けることは簡単ではありません。材料のばらつき、刃具の摩耗、環境の変化、そして人の判断。どれかひとつでも乱れると、仕上がり寸法は微妙に揺らぎます。テイクパーツファクトリーでは、この揺らぎを最小化するために、設備・段取り・検査の三位一体で対策を積み重ねてきました。 まず設備面では、NC旋盤の定期点検に加え、日々の始業点検で主軸の温度推移やチャックの把握力を簡易ログとして記録しています。こうした小さな記録が、異常の早期発見につながります。刃具管理でも同様に、寿命のばらつきを減らすため交換タイミングを「摩耗長さ」ではなく「加工個数」と「加工時間」でルール化。特に難削材の案件では、刃具メーカーの推奨値に加えて、当社の実績値を横串で参照し、初期段階から余裕のある条件を選択します。 段取りでは「迷わない」ことを重視しています。段取り替えの手順はペーパーレス化し、写真と短いチェックリストに落とし込んでタブレットで共有。芯出し治具の基準面を共通化するなど、物理的な迷いも排除しました。段取りの工夫は、単に時間短縮に効くだけでなく、加工の再現性を高め、初品合格率の向上へと直結します。 次に検査。私たちは華やかな設備名を並べるより、現実的に「使い切る」ことに価値を置いています。投影機とピンゲージ、マイクロメータの組み合わせで十分に成り立つ検査も多く、CMM(三次元測定機)が必要なときは、外部連携を含めて最適な測定方法を選びます。重要なのは、図面意図の理解と「どの寸法が製品の機能に効くのか」を作業者同士で共有し、ムダな検査や見落としをなくすことです。 リードタイムの短縮については、工程の分断を避けるレイアウトを採用し、材料受け入れから加工、洗浄、出荷前検査までの動線を最短に設計しています。社内の連絡はチャットに一本化し、図面や段取り写真は誰でもすぐに見られるようGitで履歴管理。外注先とのやり取りも、数量・希望納期・検査項目をテンプレート化することで認識のズレを減らしました。 ものづくりは結局、人と人の協働です。設備や仕組みがあっても、現場の空気が乱れれば品質は落ちます。だからこそ、私たちは小さな気づきを共有する文化を大切にしています。「今日はこの材料ロットの切削音が少し違う」「この刃先はコーナー摩耗が出やすい」——そうした声が、次の改善につながります。派手さはありませんが、日々の地道な改善が「安定した精度」と「短いリードタイム」を生み、結果としてお客様の信頼へとつながると信じています。 テイクパーツファクトリーは、図面の意図を丁寧に読み解き、加工と検査の観点から実現性の高い提案を行います。航空宇宙や自動車、医療機器、エネルギー分野など、厳しい品質要件に向き合ってきた経験をもとに、量産前の試作段階からご相談を歓迎します。まずは図面や要件の共有から。最適な加工方法と必要な検査レベルを、実装可能な形に落とし込みます。 お問い合わせは、ページ下部のボタンからメールでどうぞ。NDAの取り交わしにも対応しています。現場からの視点で、確実なものづくりをお手伝いします。